第10回クリーニングに関する情報セミナー
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クリーニングに関する情報研究委員会       
                   委員長 牛田 智(武庫川女子大学・教授)

 今回のセミナーは、今までとは少し違った試みとして、2003年10月31日(金)〜11月2日(日)にインテックス大阪で開催された展示会、「クリーンライフビジョン21−2003年大阪大会−」(第41回全日本クリーニング研究大会・機械資材展示会、主催:全国クリーニング生活衛生同業組合連合会、社団法人日本産業機械工業会)の見学とリンクさせた企画として、11月1日(土)に開催した。
 この展示会は、ドライクリーナー・洗濯脱水機・乾燥機・プレス仕上機・包装機などのクリーニング機械、溶剤・洗剤などのクリーニング資材、エコロジーやITとも関連させたシステム、など様々な機材や資材の出展がなされた、アジア最大級の「クリーニング総合展示会」である。今回は、インテックス大阪の4号館5号館に129の出展があった。

 セミナー参加者は、9時45分からまず今回の展示会とその見所について、簡単な説明を受けたあと、クリーニングに関する情報研究委員会の保田委員の解説付の引率で、展示会の主だったブース(下記)を回った。それぞれのブースでは、出展者側の責任あるお立場の方にご説明をいただいた。ただ見学したり、短い説明のみを受けたりするのではなく、こういった展示会を初めて見学するような業界とは無関係の者にとっても、的確な説明がなされたので、よく理解することができた。

◆東京洗染機械製作所
  小ロットの洗浄・乾燥の機械とその作業シミュレーションの見学
◆菱重産業機械エンジニアリング
  パーク蒸留新液によるワンウエイスプレイ洗浄の「グリーンDRY」
  新溶剤ベクセルクリン25(ブロモプロパン)、およびオゾン破壊係数がゼロの新世代フロン溶剤Solkane(HFC363)
◆三幸社 
  ワイシャツの仕上げ機
◆三洋電機テクノクリーン
  新溶剤シリコーンとシリコーンドライクリーナ
◆ワイエイシー
  ワイシャツの仕上げ機
◆多賀電気 
  シミ抜き機とその実演  

 お昼頃には解散し、各自自由見学や昼食ののち、午後からは、近くのATC(アジア太平洋トレードセンター)O's南館6階の会議室に場所を移して次の3つの講演(それぞれ1時間)を受けた。

講演1
 「クリーニング機材・資材−最近の動向とその活用法」
玉井クリーニング科学研究所 玉井 千里氏>
 需要の減少しているクリーニング業界の現状や実態の紹介から始まり、実際の業界で機材や資材がどう使われているか、また、新たな動向がどうなっているかについて、お話をいただいた。

講演2
 「クレームの宝庫(?)、クリーニングの裏話」<株式会社ツーエム化成 社長 水上 雅博氏>

 クリーニング事故は絶えることがない。皮肉をこめて、クリーニングはクレームの宝庫かもしれない。実際に日々経験している方からでなければ聞くことのできない数々の話題を提供していただいた。現実問題として、様々な問題点がこの業界には存在しており、日本のクリーニング屋は、クレームとの戦いである、ということが実感できるお話であった。

講演3 「クリーニング業における洗浄―汚れ、洗浄方法、洗浄効果など」<トツカファブリケアリサーチ代表 戸塚計浩氏>
 ゲンブ株式会社で研究所長などを歴任されたご経験を基礎に、洗浄や仕上げの標準的な方法を、極めて適切に、つっこんだまとめ方をしていただいた。衣服をきれいに洗うということと、クレームとは表裏の関係にあるわけで、衣服を傷めずにきれいに洗うということに、どのような意味づけがあるのか深く理解することができた。